2016.11.06 |

シャンプー選ぶときの基準は成分に気をつけて!

シャンプー選ぶときの基準は成分に気をつけて!

本当に「髪や頭皮に良いシャンプー」を選びたいなら、

シリコンよりも注意しなきゃいけない成分があることを知っていましたか?

そこで、シャンプーを選ぶときに注目すべき成分について解説していきます。

以前、界面活性剤の説明の記事をかきました。 (シャンプーで使われている界面活性剤とは?)

他の界面活性剤の説明をして注意ポイントをお伝えします。

アミノ酸系界面活性剤

髪の90%はケラチンというタンパク質からできています。

また、ケラチンというタンパク質は18種類のアミノ酸で構成されています。

  • ココイルグルタミン酸
  • ココイルアラニン

以上のように、成分名の中にアミノ酸の名前が含まれている界面活性剤は

アミノ酸を原料として作られています。

グルタミン酸はケラチンの約13.7%、アラニンは2.8%を占めるアミノ酸です。

グルタミン酸には、他のアミノ酸の合成を助ける働きや

髪のダメージ部分に吸着しコンディショニング効果を高める働き、

またアラニンにはキューティクルが

開かないようにする働き、頭皮のバリア機能を高める働きがあります。

ちなみに「ココイル」とは「ヤシ油から抽出した脂肪酸を用いている」という意味で、

ココイルグルタミン酸の場合、ヤシ油から抽出した脂肪酸とグルタミン酸を原料にして作られた

界面活性剤ということになります。

アミノ酸系界面活性剤は、髪の毛を構成するアミノ酸由来の成分に由来しているため、

マイルドに洗い上げることができます。

ベタイン系界面活性剤(両イオン性界面活性剤)

  • ラウラミドプロピルベタイン
  • コカミドプロピルベタイン

成分名に「ベタイン」がついたものは、ベタイン系界面活性剤と呼ばれています。

別名 両イオン性界面活性剤とも呼ばれていて、

その名の通り水に溶けると陰イオンにも陽イオンにもなる性質を持っています。

水がアルカリ性の場合は陰イオンに、酸性の場合は陽イオンになることで、

水中の酸やアルカリを中和し、この作用により他の界面活性剤の洗浄力を

低下させないようにする働きが期待できます。

そのため単独で配合されることはほとんどなく、

他の界面活性剤の洗浄力を落とさないための補助剤として使用されることが多い界面活性剤です。

また、アミノ酸系界面活性剤より洗浄力が弱い分、刺激も弱いため皮膚の弱い方にも

オススメできる界面活性剤です。

最近では、

  • ラウリルヒドロキシスルタイン
  • ラウラミドプロピルヒドロキシスルタイン

など、スルタイン系の両イオン性界面活性剤も見られるようになりました。

(性質は、ベタイン系界面活性剤とほとんど同じです。)

ノニオン界面活性剤(非イオン性界面活性剤)

一番見分けにくいのが、このノニオン界面活性剤です。

代表的なものは、コカミドDEA のように、成分名の最後に「EA(エタノールアミンの略)」が付きます。

また、界面活性作用のある配糖体(糖を元にして作られた物質)を加えて、

泡立ちを良くしている製品もありますが、これもノニオン界面活性剤に分類されます。

洗浄効果は穏やかで、水の硬度による影響を受けないため、

メインの界面活性剤として配合されるよりも他の界面活性剤の補助的な役割で

配合されることが多いようです。

天然界面活性剤

天然由来の界面活性剤には、

  • レシチン
  • サポニン

などがあります。

レシチンは卵黄に、サポニンは人参やヘチマやお茶に含まれている成分です。

天然由来の成分なので、比較的頭皮への刺激も弱く、

これらの界面活性剤が配合されているシャンプーはマイルドな洗い心地となっています。

卵黄は良質なタンパク質からできているため、インドのアーユルヴェーダでは卵黄を頭皮に塗り、

栄養を与えながら過剰な脂を取るという方法もあるくらいです。

また、界面活性作用はありませんが、殺菌作用のあるローズウォーターや洗浄力のあるクレイ(泥)が

天然界面活性剤の代わりに配合されることもあります。

注意すべきはラウレス硫酸Na、ラウリル硫酸Na

今まで紹介した界面活性剤のうち、避けたほうがいいのは「高級アルコール系界面活性剤」です。

中でも、

  • ラウレス硫酸Na
  • ラウリル硫酸Na

この2つが配合されているシャンプーは要注意。

一般的に、この2つを「合成界面活性剤」と読んでいて、

合成界面活性剤 = ラウレス硫酸Naやラウリル硫酸Na = 頭皮、髪に悪い

と、私は考えています。

(厳密に言うと、高級アルコール系界面活性剤、アミノ酸系界面活性剤、

ベタイン系界面活性剤、ノニオン界面活性剤は全て「合成界面活性剤」に分類されるのですが、

一般的に「合成界面活性剤 = ラウレス硫酸Naやラウリル硫酸Na」という認識が

浸透しているようです。)

また、ラウレス硫酸Naやラウリル硫酸Naは「石油から作られた界面活性剤」と言われることもあります。

これらの界面活性剤の原料になるラウリン酸が石油を精製する際に分留される物質だからです。

しかし、界面活性剤の原料になるラウリン酸が石油の精製過程で得られたものなのか、

ヤシ油由来のものなのか、成分表には記載されていないため、消費者は知ることができません。

※参考「シャンプーを選ぶ時のキモは「界面活性剤」

 

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